What's new ! No.1-2

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 江戸指物の世界!ちょっと見たり聞いたりしただけでは、なかなかその価値が分かりません。そこで、基本的な木組みを紹介しましょう。この木組みの中には職人さん達の技の歴史と、技術の工夫が息づいています。写真だけでは分かりにくいかもしれませんが、御覧下さい。

まず最初はお人形などが入っている木箱の枠の組み方です、角の部分だけの見本をばらしてみます。

(No.1)
(No.2)
(No.3)
(No.4)
まず縦の材料を上に引き抜きます 非常に細かい仕口が掘ってあります、乾燥などによって変形しないように工夫されています 下の枠を分解します ここにも細かく仕口が作ってあります

次に棚などを貫秩して支えている縦材と、棚材の接合部を見てみましょう。

(No.1)
(No.2)
(No.3)
(No.4)
縦材を引き抜きます こんなに長い仕口が隠れています 反対側には仕口と同じだけの深さの穴が掘られています、実は小さな深い穴を細工するのはとても難しいとのことです。 みかけは棚板に縦材が貫秩している様にしか見えないのに、中身はこんなに複雑です。

額縁の角も複雑です。

(No.1)
(No.2)
(No.3)
良く見かける額縁の角ですね。 分解するとやはり仕口があります。 仕口を二重にすることで、乾燥した室内でも歪みが出ない、丈夫な接合部が出来上がるそうです。

最後に箱の角の部分を見てみましょう。

(No.1)
(No.2)
(No.3)
右上の角の部分を分解してみます。 こんなにたくさんの仕口があるとは想像できませんでした。 良く見ると、仕口の歯の大きさが中央と端部では異なります。家具は端の方をぶつけたりしやすいので、その部分の仕口の数を増やすために細かくしているそうです。

いかがでしたか?外見からは想像できない細かい工夫と作業が隠れていることが分かって戴けたと思います。
お話をしてくれた戸田さんは弟子入りしてから10年ほどで、仕口を作って、調整なしに組み上げることが出来る
ようになったそうです....私達はほとんど言葉を失ってしまいました。
江戸指物、確かに値段は高いのですが、それに見合う価値と存在感を充分持っていると言えますね!


endou@yanaka.com