お殿様と美女の幸せそうな様子を脇で見ていた太郎冠者は羨ましくてしょうがありません。そこで、大名に釣り竿を借りて自分も釣りをしてみます。合間にタコが釣れたりするのはご愛敬。やがてそでの方に糸を垂らすと、案の定何か大きなものがかかりました。 | |||
女と言うよりはお獅子のようなシルエットの獲物が釣り上がりました。頭巾をとると、とってもぶさいくな醜女(しこめ)が表れます。こんなはずじゃなかったのに!太郎冠者はびっくりしたりあわてたりして大騒ぎです。 |
これは大変なものを釣り上げちまったと後悔する太郎冠者ですが、すでに時遅し...お殿様もまあまあ仲良くしなさいなといった感じです。しかたなく太郎冠者は祝杯だといって醜女にたらふくお酒を飲ませて、眠らせて逃げ出す事にしました。しかし醜女は酒が強く、飲むは、踊るは、でなかなか眠ってくれません。 そうこうする内に醜女もようやく眠りについて太郎冠者はここぞとばかりに逃げていきます。 |
しばらくして醜女が目を覚ますと、太郎冠者の姿がありません.... | |||
あーよく寝た | ちょいとおまえさん!あれ? | 私の男がいないよ? | 途方に暮れて泣き出す |
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