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最後はイチャイチャと見せつけて、手を取り合ってハッピーエンドとなりました。その後、もう一回変身して【釣り女】は源さんになってしまいまいした....

 今回の公演は「源之助のすべて」と言うだけあって、江戸神楽と松本源之助社中の美味しいところを惜しみなく披露したという感じでした。特に「釣り女」では中盤の神様が現れるシーンの演出といい、情念の釣り女に変身した後の空中での演技といい、観客の予想を遙かに超えるスケールの大きなお神楽に仕上がっていたと思います。

 以前、源さんにお話をお伺いしたときに「足の運びってのが大事なんですな」と言ってらしたのですが、空中では足の運びようがなくてさぞかし大変だったろうな〜と思いますし、70歳を過ぎてまだ自身の芸を磨き、新しい技に挑戦する源さんの姿勢には感服するばかりです。

 私達ものんびりばかりしていないで、頑張らねば!と決意を迫られます。

 それにしても、【釣り女】は今で言えば「逆ナンパ」といった感じでしょうが、その情念の深さは比較になりませんね!「逆ナンパ」なんて、男としては楽で良いよな〜なんて言ってられません。

 最近話題のストーカーよりも怖いですよね〜つけ回すどころか、空から探して拉致しちゃうのですから・・・このお話は狂言から派生した物なのだそうですが、狂言は室町時代に発展したという事を考えると、昔の人は面白いことを考えたものだな〜なんて思いますし、その時代の女性の捉え方なども感じられて、そういう意味でも楽しめました。

 しかし、こんなにコロコロ変身されたんじゃ安心できないってもんですよ...あくる日、家に帰って顔を見たら醜女に戻ってたり・・・場合によっては源さんになってたりしたら大変です.....(んなわきゃないだろう!)

 ということで、皆さんも来年は劇場まで足を運んでみては如何でしょうか?


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